話題のシェアリングエコノミーが駐車場業界に与える影響とは?
物やサービス、場所などを多くの利用者で共有する「シェアリングエコノミー」。シェアハウスや民泊、レンタルスペース、カーシェアリング。近年、インターネット上で様々なサービスが登場し、市場が拡大し続けています。駐車場業界でも、駐車場レンタルサービス「akippa(あきっぱ)」が登場するなど、市場に変化が起きています。今後、無視できないシェアリングエコノミーが、駐車場業界に与える影響について解説します。
市場規模は約716億円 拡大するシェアリングエコノミー市場
矢野経済研究所の調べによると、2017年度の国内シェアリングエコノミーサービス市場(事業者売上高ベース)は716億6千万円で、前年度比132.8%。分野別に見た場合、乗り物のシェアリングエコノミーサービスが最も市場規模が大きく、その大部分をカーシェアリングが占めています。
民泊サービスが大部分を閉める中で、駐車場シェアの市場も増加傾向にあります。シェアリングエコノミーサービス市場は今後も増加を続け、2022年度には1386億円まで拡大すると予測されています。
拡大する駐車場シェアリングサービス
駐車場業界におけるシェアリングエコノミーサービスでは、インターネット上で駐車場の予約やレンタルができる「akippa」をはじめ、「軒先パーキング」「トレメタ」「特P」など、同様のサービスが相次ぎ参入しています。
これらのサービスは、土地の所有者がスマートフォンで簡単に貸し出したいときだけ駐車場として登録することができるというシステム。利用者は、アプリ上で近くの登録駐車場を探し、手軽に利用することができます。借りる側も貸す側も、手間が非常に少ないこともあってか、利用者が急激に増加しています。
コインパーキング、月極駐車場に続く新しいサービス
これまで貸駐車場といえば、時間貸しのコインパーキングと、月極駐車場が中心でした。しかし近年、駐車場シェアリングが新しいサービスとして台頭しています。
手軽に登録・利用できることから、成長を続けており、駐車場管理会社や不動産会社だけではなく、システム開発を得意とする大手企業の参入も相次いでいます。反面、短期間で撤退する企業もあり、市場拡大のためにしのぎを削っている現状もあります。今後、駐車場経営の第三の選択肢として存在感を増していくことは間違いないでしょう。
コインパーキングを経営するなかでも、近隣の状況やエリア内での駐車場事情が大きく変わると予測されます。現在、駐車場を経営するオーナーもいち早く市場の変化を察知していく必要があるでしょう。
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