「コインパーキングにとどまらない信頼関係の構築を」 駐車場管理会社の若手営業担当者インタビュー
コインパーキング経営を検討する際、「駐車場管理会社の話のどこまでが本当なのかわからない」「損をしないか不安だ」という悩みをお持ちの方は多いようです。では、実際に土地オーナーを訪れる駐車場管理会社の営業担当者は、どのような人達なのでしょうか。そこで、駐車場開発や管理・運営を行う企業「アークリンク」(東京都渋谷区)の若手営業担当、中井京平さん(26歳)に話を聞きました。
コインパーキングの話はせず、まずは信頼関係の構築を
-世の中にはさまざまな駐車場管理会社があります。訪れる営業担当者が信頼できるのか、不安に思ってらっしゃる方は多いようです。実際、駐車場経営マガジン編集部にも、そうした質問や相談が寄せられています。
中井 突然コインパーキング経営の提案を受けると、「土地が取られるのではないか」「機器を売りつけられるのではないか」と不安を抱かれる方も多いと思います。信頼関係がない状態で、相手を信じる人はいませんよね。私は、営業担当者と土地オーナー様は、まずはしっかりとした信頼関係を作ることが大切だと考えています。最初は営業的な話はほとんどしませんし、普段も営業以外の仕事をしていることが多いですね。
-具体的には、普段どのようなお仕事をされているんですか?
中井 最も時間を割くのは土地の調査です。コインパーキングに適した土地を探し、歩き回っています。更地などの遊休地を見つけた場合、所有者に連絡を取っています。
コインパーキングにとどまらず土地に関する悩みの相談相手に
-実際に歩いて土地を探すんですね。
中井 最新の情報は、ネットでは見つかりません。実際に外に出て、足で稼ぐしかないのです。例えば、つい一週間前まで建物があった土地が更地になっているなんてケースは、日常茶飯事です。小まめに歩き回り、チェックし続けることが不可欠。その後、土地オーナー様に連絡し、駐車場経営についてご提案させていただいてます。
-突然、「コインパーキング始めませんか?」と話をすると驚く方も多いのではないでしょうか?
中井 私は土地オーナー様へのヒアリングを重視しています。更地は税金も高いですし、不法駐車やゴミの不法投棄などのリスクもあるため、悩みを抱えている方が多いんです。まずはそういった悩みをしっかり聞き、駐車場に関係なく、土地に関する相談相手になれるよう心がけています。そして、選択肢のひとつとしてコインパーキングを提案させていただいています。土地オーナー様に寄り添ってヒアリングした結果、駐車場の提案をしないこともありますね。
「コインパーキングで安定収入が得られ嬉しい」
-営業の仕事にやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか。
中井 契約して下さった土地オーナー様から、感謝の声をいただいた時ですね。「安定した収入ができて嬉しい」「手間がかからずに助かっている」と言われると、もっと喜んでもらえるようにとやる気が湧いてきます。
時には、同じタイミングで競合他社から提案があるケースもありますよね。その際、他社の方が提示した金額が高くても、当社を選んでくださる土地オーナー様がいらっしゃいます。不思議に思い、ある土地オーナー様に理由を尋ねたところ、「人柄で選んだ」とおっしゃいました。本当に嬉しかったですね。その時は、信頼にもっと応えようと、より仕事へのモチベーションが上がりました。
-逆に大変だと感じることはありますか。
中井 ご提案させていただいた土地オーナー様が競合他社と契約された時は、やはり落ち込みますね。金銭的条件なのか、管理面なのか。そうした時は、何が不足していたのかしっかりヒアリングして、次に生かすようにしています。あくまでも土地オーナー様第一の思考です。
土地オーナー様に寄り添いコインパーキング経営のパートナーを目指す
-コインパーキング経営の魅力はなんだと思いますか。
中井 安定的な収入、そして手間のかからなさです。初期費用もかかりませんし、土地を転用しやすいので、リスクもほとんどありません。土地活用の手段のひとつに過ぎませんが、用途に困っている土地であればメリットは大きいですね。
-今後、どのような仕事に臨んでいきたいですか。
中井 コインパーキングだけでなく、相続や税金の相談などもしっかり対応し、寄り添っていけるパートナーになりたいと思っています。そのためには土地オーナー様にとってのメリットを増やしていけるように、知識や経験を積んでいきたいと思います。
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