コインパーキング経営に向いている土地の特徴
コインパーキング経営に適している土地とはどんな場所でしょうか? 一般的にはちょっとした用事があるときに短時間、車を停めるために利用するケースが多いと思います。こうした点を踏まえると、駅前の繁華街の近くや商業エリアが向いているといえます。詳しく見ていきましょう。
オフィス街や住宅街など人の多い立地
駅前の繁華街の近くや商業エリアは広いスペースの駐車場が少なく、コインパーキングは車で来た人に重宝されます。同じような事情を抱えたオフィス街や住宅地でもコインパーキングの利用者は多くなります。2018年6月8日に閣議決定された「首都圏整備に関する年次報告」(首都圏白書)は、中心市街地から商店が撤退した跡地に低リスクで安定した収益が期待できる資産運用の手段として、コインパーキングが選択されるケースが多いとしています。
若者の運転免許保有率が低下するなど以前から「車離れ」がいわれていますが、首都圏ではコインパーキングは増加傾向にあるといえます。人が多く集まる場所は商業エリアやオフィス街だけではありません。病院、スポーツ・アミューズメント施設、ホテル、区役所などの公共施設などがあります。繁華街や商業エリアではないからコインパーキング経営には向かないだろうと決めつけないことです。思わぬ需要が潜んでいる可能性があります。
道路に面した出入りしやすい土地
駐車場である以上、道路沿いにあって車が出入りしやすいところが立地条件に恵まれているといえます。車が通ることができれば基本的に問題はないと思いますが、4メートル以上の幅員があるのが望ましいとされています。
十分な幅員があっても近くにある電柱、街路樹、道路標識、ガードレールなどが、車が出入りする際の障害物となってしまう恐れもあります。移設や撤去が可能なのかあらかじめ警察署や役所に確認しておいた方がいいでしょう。また、コインパーキング設置に関する独自の条例を制定している自治体もあります。自治体によって条例の内容は異なりますので、確認しておく必要があります。
広い土地ではなくてもコインパーキングにできる
極端な話、駐車スペースが車1台分しかなくとも、コインパーキング経営に乗り出すことは可能です。再開発に伴う地価高騰や遊休地不足などを背景に東京都内でのコインパーキングの利用料金は上昇基調が続いています。もともと都心部でコインパーキングが設置されるのはビルや住宅を建設するのに十分な余裕がない場所が多く、2~3台の駐車スペースしかなくても、利用料金の適正な設定や稼働率を高める工夫をしていけば十分な収益を上げることができます。
また、敷地の形状は駐車可能台数を左右するため重要なポイントになります。駐車区画割がしやすい整地の方がいいのは当然ですが、変形地であっても車を停めるスペースがあれば、コインパーキングの経営は可能です。一方、車が出入りする道路と駐車場の敷地に高低差がある場合や敷地内に高低差があるところでは、車が駐車できるように造成する必要があります。
交通量の多い道路に面している=コインパーキング向きではない
コインパーキングを経営しようと思っている場所が、ある程度の交通量がある道路沿いになければ潜在的な需要は望めません。しかし、交通量が多い幹線道路沿いにあるからといってもそこが適地だとは必ずしも言い切れないのです。
事前に場所の把握が容易な月極駐車場や公共施設の駐車場でしたら話は別ですが、片側2車線以上ある国道などの幹線道路は車の流れが速く、ドライバーがコインパーキングの看板に気がついてもそのまま通過してしまうことになりかねません。それを回避する策として、ドライバーによく見える看板を幹線道路沿いに設置する方法もありますが、新たに設置コストがかさむ可能性もあります。
その場所がどのように道路に接しているかを「道路付け」といいますが、この「道路付け」によって、車の出入りのしやすさが大きく変わります。「道路付け」が駐車場の稼働率を大きく左右することになります。
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